土壌改良剤 黒曜石パーライト 真珠岩パーライト 性質の違い
土壌改良材 パーライト とは・・・
パーライトとは、鉱物を高温で熱し発泡させたもの。
よく鉢植えなどで表面に浮き出ているつやつやと白い粒で見たことのある方も多いのではないでしょうか
鉱物を発泡されて作るので軽く、土の粒をまとめることで透水性を改善することから農業・園芸では欠かせないものになっています。
また、化学的に安定した性質を示し、軽く耐火性に優れるなどの特徴から緑化事業や建築材料、保冷充填材、洗剤など幅広く用いられています。
パーライトには、原料である鉱物の種類により、性質が違い区分され
それぞれの特徴を活かした上で、土壌改良材だけでなく様々な分野で活用されています。
主な種類:1:黒曜石、2:真珠岩
黒曜石パーライト(ビーナスライト)と真珠岩パーライトの違い
一口にパーライトと呼ばれていますが原料に黒曜石と真珠岩があるということはご存知でしたか?
白くて土壌改良材に使う発泡石と言ったら同じものと思ってしまう方が多いのですが、性質や使用目的が違ってきます。
そこでこの2つはどのように違うのか見ていきましょう。
(ビーナスライトは、黒曜石パーライトの商品名です。)
上は黒曜石と真珠岩を約1000度にて熱し、発泡させた時の拡大イメージです。
高温に加熱すると原料の鉱石はガラス化して柔らかくなったところに内部に含まれる水が気化することで発泡、多孔質の構造となります。
■左側は、黒曜石が発泡したものです。
熱せられた水分が膨張し熱で柔らかくなった黒曜石を膨らませます。
このとき黒曜石の中に含まれている水分量が少ない為に、
黒曜石の壁が壊れずに残り、内部に独立した空洞がいくつもできた軽石となります。
■右側は、真珠岩が発泡したものです。
真珠岩の中には水分量が多く含まれている為に、
熱せられた時に水分が膨張し真珠岩の壁を壊して外に出ます。
よってご覧の通り各部屋は繋がったようになり、内部まで水がしみ込むようになります。
黒曜石パーライト
こんな場合に使えます
土に水が滲み込まない。根の発育が悪い。水がうまく排水されない。
黒曜石パーライト 使用場面
排水性向上、排水保水の両立、地盤安定、根腐れ防止、樹勢回復、暗渠排水、通気性向上、
屋上緑化など
主に高温多湿の状態改善に向く。水捌けの悪い土に混ぜて使う。赤土との相性が非常によい。
黒曜石パーライト 主な効果
排水・保水・通気・保肥・透水性の向上
黒曜石パーライト 特徴
黒曜石パーライト(ビーナスライト)は、空気を含んだビーズ状で排水性・通気性に優れた土壌改良材です。
また、粒子には細かい穴がありそこに必要最低限の水分を蓄えることで保水性も兼ね合わせ、
排水性と両立させる働きを期待できます。
更にパーライトにはイオン交換性も認められ、付着水はミネラル水となり、
根腐れ予防効果があると報告されています。保温、断熱性にも高くまた化学的に安定であるため工業分野でも用いられています。
土の団粒化にも貢献し、有効微生物が住みつき土壌の改善へと繋がります。
黒曜石パーライトの芯には空気が含まれており、潰れない限り半永久的に軽量性を維持できます。
真珠岩パーライト
こんな場合に使えます
土に水が滲み込まない。直ぐに土が乾いてしまう。
真珠岩パーライト 使用場面
芝生地造成、栽培土壌の改良、保水性の向上
真珠岩パーライト 主な効果
保水・透水
真珠岩パーライト 特徴
真珠岩パーライトは、保水性の向上がメインの土壌改良材に最適!
粒子が粗く軽くて多孔質。発泡後の粒の形状から水分を多く含む。
非常に軟らかな質感。透水性・保水性がある。水捌けの良すぎる場合に使用できる。
蛭石の土壌改良材 バーミキュライトについて
観葉植物の土に茶~金色の薄い層が何層にも重なった土を見たことがありませんか?
空気や水を透しやすく、こちらもよく用いられる土壌改良材です。
柔らかく軽い土で保水性もあるためパーライトや赤土とまぜ種まきの土などにも用いられます。