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除草剤の種類まとめ

プロ御用達 除草剤

除草剤 農薬登録による分類

農薬登録があるか無いかで大きく分類できます。農薬登録のある除草剤は急性毒性試験や長期暴露、魚毒性などの様々な検査をパスしており、 公的に安全性のリスクを評価できます。

農薬登録がある

検査によって安全が確認された作物の農耕地で、既定の量まで使用することが可能。

農薬登録がない

登録申請・検査などを行っていない薬剤。農耕地での使用が不可、公園、空き地、鉄道など付近に有用作物の圃場がない場合に限る。

使用場所による分類

農薬登録の”ある”ものの中でも、農耕地での使用が可能かどうかによっての大別できます。

農耕地での使用可能

農薬登録のある除草剤で、農耕地使用可能(作物に登録がある)なもの。
●除草剤サンフーロンの例:「かんきつ」への使用は「収穫7日前まで(雑草生育期:草丈30㎝以下)」、「3回以内」など詳細に規定されています。(2016年5月現在。登録内容は改定によって随時変更される場合有)

農耕地での使用不可

農薬登録のある除草剤で、農耕地使用不可なもの。
又は農薬登録のない除草剤。
これらを農耕地に使用することは農薬取締法により規制されています。
●例:作物名「樹木など」と記載されています。
※樹木に対しての使用ではなく、樹木の生えている公園・道路などに使用します。

除草剤 種類

上記の農薬登録がある、仕様場所による分類で農耕地での使用が可能という2点に関わることとして、
厳密には家庭の庭で栽培している植物や植木、庭木がある場所には農薬登録のある除草剤を使用しなければなりません。

対象雑草の生育ステージによる分類

雑草が発生する前に土壌に処理する発芽前処理法。

雑草が発芽後、成長してからの時期に処理する茎葉処理法。

作用性による分類

雑草と作物の区別なく殺滅する「非選択的除草剤」

例えば、ラウンドアップは植物だけが持っているシキミ酸合成経路を阻害(EPSPS阻害)することで植物を枯らします。
ラウンドアップの成分であるグリホサートは浸透移行性のある薬剤なので薬液が葉にかかった植物は全て根から枯れてしまいます。
このため枯らしたくない植物(庭の芝など)の傍には使えません
・ラグリホサート系(ラウンドアップ・サンフーロン・エイトアップ)など多数

特定の植物には無害で、目的の雑草だけを殺滅する「選択的除草剤」

これは日本全国の水田で使われている水稲用除草剤や芝生用の除草剤が該当します。
例えばイネ科の植物には効果の薄い合成ホルモンを使ってホルモンバランスを崩すことで芝以外の広葉雑草を枯らすことができます。
・フェノキシ系(MCPP)など

作用機構による分類

除草剤も殺菌剤や殺虫剤と同様に抵抗性を考慮しなければならず、
毎年大量に除草剤を使用する農業の現場(特に水田)では効果が薄れ効かなくなってしまう場合があります。
それを防ぐためにも異なる作用性の除草剤を使用することが求められています。
上の「フェノキシ系」は植物ホルモンを模した化学的構造に基づいた分類であり、この分類法はかつて同じ構造なら同じような効果と考えられていたため多用されましたが、
研究が進んだ現在では、抵抗性の発達には実際に薬剤がどのような作用を持つのかが重要であることが明らかになるにつれ、作用機序による分類(HRAC)に移っています。

除草剤の作用の例

  • 光合成阻害
  • 光合成に関連する光色素(クロロフィル、カロチノイド)の生合成阻害
  • 栄養代謝系(アミノ酸、脂肪酸、脂質、タンパクなど)の合成阻害
  • ホルモン作用のかく乱
  • 細胞分裂、微小管の集合・形成などの阻害
  • セルロース合成阻害
  • 細胞膜破壊
  • その他

中でも多くの除草剤で用いられている作用機構は、栄養代謝系阻害、光合成系阻害になります。
もっとも使われているラウンドアップ(グリホサート系除草剤)は植物にのみ存在するアミノ酸合成を阻害し、
植物の代謝を阻害することで枯死させる仕組みとなっています。

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