蔓性雑草とは?
クズ、ヤマブドウ、ヤブカラシなど空き地に多く見られる長いつた状の雑草で、 地面やほかの植物、建物の壁などに這うように伸び覆ってしまう非常に厄介な雑草です。 葛(クズ)は、かつて食用(葛餅)、薬用(カッコン)などに利用されていましたが、近年では放置され空き地一面を覆う程増殖している姿が度々見られます。 また根に蓄えた栄養により生命力が非常に高く、旺盛に生育する為数十メートルまで伸びることもあります。このような性質から駆除が難しい雑草でもあります
その根はツルよりも厄介!
例えば空き地などを覆い尽くしてしまう葛。確かに地上部のつるも厄介なのですが、
本当に厄介なのは根の部分。クズは一般の雑草と比べても根が強く、非常に長く伸びた蔓をいくら駆除しても根から伸びてきてしまいます。
除草剤を使ったクズ(葛)の駆除方法
造園・土地管理を行う業者の方にお聞きした葛の処理方法を紹介します。
サンフーロン注入処理
グリホサート系の除草剤(サンフーロン)は根まで移行して根を枯らす作用があります。
しかし、長いツルに散布したところ、葉から根まで薬剤が移行しきらないことがあります。
そこで、ツルの根元から50cmほどの位置に鉈などで傷をつけ、原液を刷毛などで塗ることで作業性良く効果を発揮します。
ザイトロンアミン液剤
少々値は張りますが、ザイトロンアミン液剤も強力です。通常の茎葉処理(葉に散布)の他、根を確実に処理したいときには以下の方法があります。
根元への処理のため、つるが勢いよく茂っているときは根元が見えるよう刈り取ってください。
- ツル成長期の春~夏 つる切り処理
- 蔓に1~3箇所傷をつけ、ザイトロンアミンを2倍の水で薄めてスポイトなどで滴下します。
一株当たりザイトロン2ml(水4ml)が適量です。 - ツル落葉後の秋~春 株頭処理
- 蔓を株際で水平に切り、ザイトロンアミンを2倍の水で薄めてスポイトなどで滴下します。
一株当たりザイトロン1ml(水2ml)が適量です。 - 直接処理で確実に枯殺 クズ切株処理
- 蔓を株際で水平に切り、根の範囲の土を掘り出します。
噴霧器などで根元に直接ザイトロンを散布します。
一株当たりザイトロン10~20mlml(25倍希釈)が適量です。
専用除草剤ケイピンエース
除草剤を染み込ませた木の楊枝で、差し込んで使えるため非常に簡便のためオススメです。
霧などでつるに穴をあけ、一株当たり1~3本が適量です。冬季も使用可能です。
粒除草剤ハイバーエックス
根の周囲に多めに散布して根を枯らします。夏季はグリホサート剤を併用して地上部を処理しておきます。
生育抑制剤ショートキープ
秋口に散布することで、根への栄養蓄積を阻害し翌年の発生を抑制することができます。掘り返しの作業がしにくい
高速道路脇などで茎葉処理剤とあわせて用いられている方法です。